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不定愁訴の原因にもなります

不定愁訴の原因にもなりうる

大事な会議の前や明日から楽しい家族旅行なのに、ひどい肩こりや頭痛、本当に勘弁して欲しいですよね。
マッサージに行ったり、お薬を飲んだりして一時的には解消される痛みであっても、またしばらくすると“肩はパンパン、頭はズキズキ”。その繰り返しで、頭を悩ましていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。

特に思い当たる覚えもないのに肩こりや頭痛、その他身体の不調を感じていらっしゃる方は、もしかすると不定愁訴といわれる症状かもしれません。
体に不調があれば、普通はそれを何か他の病気ではないかと考え、病院を受診されます。
ところが検査を受けても、体のどこにも異常が見つからないことが多いのです。そして、原因が分からないまま、気のせいや年齢のせいにされ、精神科のお薬などを処方されて終わってしまいます。このような原因が見つからない症状を「不定愁訴」といいます。患者さんは原因が分からないために病院を転々としたり、マッサ-ジに通ったり、あるいは健康食品に救いを求めることもあります。ところが、そうした不定愁訴の原因として、歯のかみ合わせの異常や顎関節の機能障害も考えられるのです。

まさか肩こりや頭痛の原因が自分のお口の中と関係しているかもしれないと気づく方は少ないかもしれません。もちろん、全て方の肩こりや頭痛の原因が歯だとは限りませんが、慢性的に肩こりや頭痛がおこるという方は、原因のひとつとして可能性があるかもしれません。

たとえば、「歯科医院で虫歯の治療をした」ことで咬み合わせが合わなくなったり、あるいはもともとの咬み合わせが悪いというケースの場合、咬むという動作をする際に無理な動きになってしまうため、首や肩に負担がかかってしまっていることが肩こりの原因になっている可能性があります。

歯に原因があれば、かみ合わせを改善することで不定愁訴の症状が消える場合があります。かみ合わせを治療しても体の不調が消えなければ、歯ではなく他に原因があると考えたほうがよいでしょう。
しかし残念なことに、そのように考えられる医師は少ないようです。現在の歯科医学でも、両者の因果関係を明確に判断する方法がないのが実情です。日本の医療は医科と歯科が分かれているため、一般病院では歯科に関連した疾患を見つけることが難しいのです。そのため、本来の原因となっているかみ合わせや顎関節の異常に気づかないまま、不定愁訴の症状をさらに悪化させている例も少なくありません。
また、この不定愁訴の原因のひとつとして、歯の咬み合わせや歯の治療で使用される材料による金属アレルギーの可能性があることはご存知でしょうか。20年以上前に歯科医院で詰め物をされたことがある方にはアマルガムという金属使われていることが多いです。アマルガムからの中に混ざっている水銀(現在は健康保険でもアマルガムは使われていません)が頭痛を引き起こす原因となっている可能性があります。その他、違う種類の金属が入っている、歯ぎしりがひどいなどの状況がある場合は要注意です。

では、この原因を解消していくためにはどうすれば良いのでしょうか?

当然のことながら、「歯の治療」や「お口の中の状況」が原因となっているのですから、 歯科医院でかみ合わせの診断をして、かみ合わせにやさしい材料に置き換えたほうがよいですね。

「肩こりや頭痛の相談に歯医者さんに行くって変じゃない?」
「こんなこと相談すると歯医者さんに怒られるかもしれないので、歯科医院に行けない」
と感じられる方も多いのではないでしょうか。

ここ20年ぐらいから、不定愁訴と歯の関係について勉強している歯科医が増えてきていて、私自信も卒業後お世話になった先生が、全身とかみ合わせの関係についての研究をご自身の体で実体験されたのを聞いたときから、難しかったですが、かみ合わせの見方が変わってきました。今でも勉強中ですが。
不定愁訴に関する相談をしても、もし相談した先生自身でわからなければ他の歯科医院を紹介していただけると思いますので、めったやたらに怒る歯科医はいなくなってきているのではないでしょうか。だから安心して相談してみてくださいね。

下記の項目にひとつでもあてはまる項目のある方は、不定愁訴の原因がお口の中にある可能性がありますので、歯科医院でご相談を受けられる価値があると思われます。

①歯の治療をしたのをきっかけに症状が出てきた
②お口の中にアマルガムや銀のかぶせ物、詰め物(パラジウム)などの金属がある
③噛み合わせがしっくりきていない
④歯ぎしりをしている(歯や詰め物がすべっている)