保険診療の金属に対する疑問
私は常々保険診療の金属に疑問を抱いていました。というのも、当院で前歯まで小さくするほどの歯ぎしりの強い方にお口の中の金属の取り換えをしたら、歯ぎしりも少なくなり、体が軽くなって朝起床してから、お仕事に行くのが楽になったという方もみえます。もちろん小さくなった前歯も、正しい大きさに治しました。
40代の男性の歯科営業マンの方は、高校時代に右下に保険の小さな銀の詰め物をしました。すると、その後から正座が出来なくなってラグビーを辞めたのですが、詰め物を金属でないセラミックに変えてから、また正座ができるようになったとのことです。 また、銀歯は天然の歯と硬さが違うので、かんでいるうちに顎が痛くなったりする方もみえ、顎関節治療を余儀なくされた方もみえました。
…このように、日々の歯科治療を通じて、保険の金属が原因だったのではないかと疑われる患者さんとたくさん出会ってきました。
科学の発達により、明らかになってきたこと
まず、お口の中の金属は、高温多湿な環境下に24時間365日さらされ続けて、腐食していきます(さびるということです)。数年前に詰めた金属が、今は黒ずんで大きさが半分くらいに減ってしまっている、というケースもよく見かけます。
銀歯の黒ずみは腐食が原因です。では、減ってしまった残りの半分の金属は、どこに行ってしまったのでしょうか?それは、イオン化されて体内に入り込み、脳や臓器に蓄積されていきます。保険で治療したむし歯の跡が多ければ多いほど、蓄積量は増えていきます。
体内に蓄積された金属は、抗体反応をおこして皮膚アレルギーの症状として体に出たり、頭痛や肩こり、腰痛などの不定愁訴として出たり、内臓疾患として症状が現れる可能性も指摘されています。
患者さんに保険金属を入れるときの私の気持ち
保険金属は、国が認めた歯科材料で、患者さんに安く提供することができます。しかし、自分の身体に入れたくないものを、保険制度のもと患者さんに使い続けることに、言いようのない嫌な気持ちをおぼえました。
体に悪い影響が出る可能性のある保険金属を使うか、体に悪い影響の出ない自費の材料を使うか、最終的な判断は患者さんにお任せするけれども、正しい情報や歯科材料の真実はそのまま患者さんにお伝えしたい。医療者として、保険金属を使う身体への危険性について、私の患者さんにはお伝えするべきである。
むし歯で歯を削ったとき、そこにどんな材料を詰めるかを決める前に、まずは次のページへと進んでお読みください。